「専業主婦だから保険はいらない」と思っているけれど、本当にそうなのか分からない

専業主婦には収入がないから、保険は必要ないと考える方は少なくありません。
夫の会社の健康保険に入っているし、自分が働いていないのに保険料を払うのはもったいないと感じるのは、ごく自然なことです。
でも同時に、「本当にそれで大丈夫なのか」という漠然とした不安も、頭の片隅にあるかもしれません。
友人が保険に入ったと聞いたとき。子どもの学校で保険の話題が出たとき。ふとした瞬間に「私は何も考えていなくていいのだろうか」と思うことがあっても、それは決しておかしなことではありません。
専業主婦の保険について考えるとき、多くの人が同じような迷いを抱えています。この記事では、その迷いを整理するための視点をいくつかご紹介します。
「収入がない」ことと「保険が不要」の関係
専業主婦に保険が必要かどうかを考えるとき、まず前提として知っておきたいのは、「収入の有無」と「保険の必要性」の関係について、いくつかの見方があるということです。
保険が対象とするもの
生命保険文化センターの調査によると、約62%の世帯が「専業主婦にも何らかの保障について考えている」というデータがあります。
その理由として多く挙げられるのは、以下のような視点です。
- 医療費や入院時の費用負担
- 家事・育児ができなくなったときの代替費用
- 万が一のときの葬儀費用や整理資金
- 子どもの教育費への影響
収入がないからといって、経済的なリスクがゼロになるわけではないと考える人が一定数いるということです。
「家事労働」を金額に換算すると
内閣府の調査では、専業主婦の家事労働を金額に換算すると、年間約304万円相当になるという試算があります。
もちろん、これはあくまで一つの試算であり、実際に誰かにそれだけの費用を払って家事を代行してもらうかどうかは別の話です。
ただ、「収入がないから経済的価値もゼロ」と考えるかどうかは、人によって見方が分かれるところです。
専業主婦が保険を考えるときの3つの視点

専業主婦が保険について考える場合、主に以下の3つの視点があります。
1. 医療費・入院費用への備え
健康保険に加入していても、入院や手術をした場合には自己負担が発生します。
3割負担であっても、入院が長引けば費用はかさむ可能性があります。また、差額ベッド代や入院中の日用品費など、健康保険の対象外となる費用もあります。
生命保険文化センターの調査では、入院時の自己負担額の平均は1日あたり約20,000円というデータがあります。
貯蓄でまかなえる範囲なのか、それとも保険で備えたいと感じるのか。その判断は、家計の状況や考え方によって異なります。
2. 家事・育児ができなくなったときの費用
専業主婦が入院や療養で家事ができなくなった場合、以下のような費用が発生する可能性があります。
- 家事代行サービスの利用料
- 食事の外注費(惣菜、弁当、外食など)
- 子どもの預かりサービス、ベビーシッター費用
- 親族に手伝いを頼む場合の交通費や謝礼
家事代行サービスの相場は、1時間あたり3,000円〜5,000円程度とされています。週に数回利用すれば、月に数万円の負担になることもあります。
夫が仕事を休んで対応する場合、収入への影響も考えられます。
3. 万が一のときの整理資金
専業主婦に万が一のことがあった場合、葬儀費用や整理資金が必要になる可能性があります。
一般的な葬儀費用の平均は約200万円前後とされています(地域や形式によって大きく異なります)。
また、子どもがいる場合、その後の子育て環境をどう整えるかという問題も出てきます。夫が仕事を続けながら子育てをするために、保育サービスやサポートが必要になることもあります。
「今は保険に入らない」という選択もある
ここまで、専業主婦が保険を考える視点をいくつか挙げてきました。
しかし、それらを踏まえた上で「今は保険に入らない」と判断する人もいます。
貯蓄で対応する場合
十分な貯蓄があり、医療費や万が一の費用を貯蓄でまかなえる見込みがあるなら、保険料を払い続けるよりも貯蓄を優先するという考え方もあります。
保険は「万が一のときの備え」ですが、その「万が一」が起こらなければ、保険料は戻ってこない(掛け捨ての場合)という側面もあります。
優先順位の問題
家計の中で、保険にお金を回すよりも優先したいことがあると考える場合もあるでしょう。
子どもの教育費、住宅ローンの返済、夫の保険の充実など、限られた家計の中で何を優先するかは、各家庭の状況によって異なります。
専業主婦だから保険に入る・入らないという決まりはありません。
考えるときに整理しておきたいこと

専業主婦の保険について考えるとき、以下のような点を整理しておくと、自分の状況が見えやすくなります。
- 現在の貯蓄額と、緊急時に使える金額
- 夫の保険の保障内容(医療保障、死亡保障など)
- 家事・育児ができなくなったときのサポート体制(親族、地域のサービスなど)
- 子どもの年齢と、今後必要になる教育費の見込み
- 住宅ローンの有無と、団体信用生命保険の内容
これらを書き出してみるだけでも、「今の自分にとって何が必要なのか」が少しずつ見えてくることがあります。
話を聞くだけでもいい
もし、自分で考えても判断がつかない、あるいは今の家計の状況を誰かに整理してもらいたいと感じたら、保険の相談窓口で話を聞いてみるという方法もあります。
相談したからといって、その場で決める必要はありません。
話を聞いて、資料をもらって、家に帰ってから考えることもできます。
「今は必要ない」と思ったら、そう伝えて大丈夫です。
相談は、判断するための材料を集める場所として使うこともできます。
まとめ

- 専業主婦に保険が必要かどうかは、「収入の有無」だけでは判断できない
- 医療費、家事代行費用、万が一の整理資金など、考える視点は複数ある
- 「保険に入らない」という選択も、状況によってはある
- 大切なのは、自分の家計と生活状況を整理して、自分なりの判断をすること
専業主婦の保険について考えるタイミングや、その結論は、人それぞれです。
あなたが今、この記事を読みながら「自分の場合はどうだろう」と考えていること自体が、すでに一つの前進です。
焦って答えを出す必要はありません。ご自身のペースでご検討ください。
もし気になることがあれば、またいつでもこのページに戻ってきてください。あなたが自分のペースで考えを進めるきっかけになれば幸いです。