介護保険料、みんないくら払ってるんだろう

給与明細や年金通知を見て、「介護保険料ってこんなに引かれてるんだ」と思ったこと、ありませんか。
自分が払っている金額が高いのか、それとも普通なのか。周りの人と比べてどうなんだろうと気になっても、なかなか人には聞きづらいものです。
金額が妥当なのかわからないまま、ただ毎月引かれ続けていく。そんなモヤモヤを抱えている人は、実は少なくありません。
この記事では、介護保険料の平均的な金額や、なぜ人によって違うのかを整理していきます。あなたが今払っている金額を確認する材料として、参考にできる部分があれば使ってみてください。
介護保険料は年齢と収入で決まる
介護保険料は、40歳になった月から支払いが始まります。それまでは給与明細に「介護保険料」という項目自体が存在しません。
40歳から64歳までの人(第2号被保険者)と、65歳以上の人(第1号被保険者)では、保険料の計算方法が異なります。
40歳から64歳までの人の場合
会社員や公務員として働いている人は、健康保険料と一緒に給与から天引きされます。保険料率は加入している健康保険組合や協会けんぽによって異なりますが、おおむね1.8%前後です。
たとえば月収が30万円の場合、介護保険料は月額約2,700円(会社と折半で本人負担は約1,350円)となる場合があります。月収が40万円なら月額約3,600円(本人負担約1,800円)です。
自営業やフリーランスの人は、国民健康保険料に介護保険料が含まれます。こちらは市区町村ごとに計算方法が違うため、同じ収入でも住んでいる場所によって金額が変わります。
65歳以上の人の場合
65歳になると、介護保険料は年金から天引きされるか、納付書で支払う形に変わります。金額は住んでいる市区町村と、前年の所得によって決まります。
全国平均では、月額約6,000円程度とされています。ただし、所得が低い人は月2,000円台、所得が高い人は月1万円以上と、かなり幅があります。
- 40〜64歳:給与や事業所得に応じて決まる
- 65歳以上:前年所得と住んでいる自治体によって決まる
実際にいくら払っている人が多いのか

具体的な金額を見ていくと、自分の支払額と比べる材料になります。
会社員の場合(40〜64歳)
協会けんぽに加入している会社員の場合、令和5年度の介護保険料率は1.82%です。これを労使折半するため、本人負担は0.91%となります。
標準報酬月額ごとの本人負担額(月額)は以下のようになります。
- 月収20万円:約1,820円
- 月収25万円:約2,275円
- 月収30万円:約2,730円
- 月収35万円:約3,185円
- 月収40万円:約3,640円
ボーナスからも同じ料率で引かれるため、年収ベースで考えると年間数万円の負担になります。
自営業・フリーランスの場合(40〜64歳)
国民健康保険に加入している人は、市区町村ごとに計算方法が異なります。所得割・均等割・平等割などを組み合わせて算出されるため、同じ所得でも自治体によって金額が変わります。
目安として、年間所得300万円程度の自営業者の場合、介護保険料は年額10万円前後(月額約8,000円)になることがあります。
年金受給者の場合(65歳以上)
厚生労働省の調査によると、65歳以上の介護保険料の全国平均は月額約6,014円(令和3〜5年度)です。
ただし、これは平均値であり、実際には所得段階によって大きく異なります。
- 第1段階(生活保護受給者など):月1,000〜2,000円程度
- 第5段階(基準額・中間層):月5,000〜7,000円程度
- 第9段階以上(高所得層):月1万円以上
自治体によっても差があり、最も高い自治体と最も低い自治体では2倍以上の開きがあります。
介護保険料は3年ごとに見直されます。また、65歳以上の人は毎年6月頃に新しい保険料額の通知が届きます。前年の所得が変わると、保険料も変わる可能性があります。
なぜ人によって金額が違うのか
同じ年齢でも、介護保険料の金額が人によって違うのには理由があります。
収入や所得の違い
介護保険料は、収入が多い人ほど保険料も高くなり、収入が少ない人は保険料も低く抑えられる仕組みになっています。
40〜64歳の会社員なら、給与が上がれば保険料も上がります。65歳以上なら、年金以外の所得(不動産収入や事業所得など)があると、保険料が高くなります。
加入している保険の種類
会社員か自営業か、どの健康保険組合に加入しているかによっても変わります。
大企業の健康保険組合は保険料率が低めに設定されていることがあり、中小企業が加入する協会けんぽよりも負担が軽い場合があります。
住んでいる自治体の違い
65歳以上の人の場合、住んでいる市区町村によって保険料が異なります。これは、その地域で介護サービスをどれだけ利用しているか、高齢化率がどの程度かといった事情が反映されるためです。
介護サービスの利用が多い地域や、高齢者の割合が高い地域では、保険料が高めになることがあります。
自分の介護保険料を確認する方法

自分が実際にいくら払っているのかを確認したいときは、以下の方法があります。
会社員・公務員の場合
毎月の給与明細に「介護保険料」という項目があります。健康保険料と一緒に記載されていることもあるので、内訳を確認してみてください。
年間の総額を知りたい場合は、源泉徴収票にも記載されています。
自営業・フリーランスの場合
市区町村から送られてくる国民健康保険料の納付書や決定通知書に、介護保険料の金額が記載されています。
通知書には「医療分」「後期高齢者支援金分」「介護分」のように分けて書かれているので、「介護分」の欄を見ればわかります。
年金受給者の場合
年金振込通知書に、天引きされている介護保険料の金額が載っています。
また、毎年6月頃に市区町村から送られてくる「介護保険料額決定通知書」にも、年間の保険料額が記載されています。
- 給与明細の「介護保険料」欄を確認
- 国民健康保険料の通知書の「介護分」を確認
- 年金振込通知書や介護保険料額決定通知書を確認
保険料が高いと感じたときに知っておきたいこと
自分の保険料を確認して「思ったより高い」と感じることもあるかもしれません。
介護保険料は法律で定められた制度のため、支払いを免除してもらったり、大幅に減額してもらったりすることは基本的にできません。
ただし、所得が著しく低い場合や、災害などで大きな被害を受けた場合には、減免制度が適用されることがあります。詳しくは、住んでいる市区町村の窓口に問い合わせることができます。
また、65歳以上で保険料が高いと感じる場合、前年の所得が影響している可能性があります。退職金や不動産売却などで一時的に所得が増えた年の翌年は、保険料も高くなります。翌々年には元に戻ることがあります。
保険料のことで気になることがあるとき

介護保険料の金額を見て、「将来の備えってこれで足りるのかな」と考えることもあるかもしれません。
もし、自分の状況を整理してみたいと思ったら、保険の無料相談という選択肢もあります。
相談したからといって、何かを決めなければいけないわけではありません。話を聞くだけでも、今の状況を確認する材料になることがあります。
もちろん、相談しないという選択も、それはそれで問題ありません。今すぐ何かを決める必要はありませんし、焦る必要もありません。
まとめ
- 介護保険料は40歳から支払いが始まり、収入や年齢によって金額が変わる
- 会社員なら月額1,000〜4,000円程度、65歳以上なら月額2,000〜1万円以上と幅がある
- 自分の保険料は給与明細や通知書で確認できる
介護保険料の金額は、あなたの収入や年齢、住んでいる場所によって決まります。「高い」と感じるか「妥当」と感じるかは人それぞれですが、少なくとも、自分がいくら払っているのかを知っておくことはできます。
保険について考えるタイミングや方法は、人それぞれです。今すぐ何かを決める必要はありませんし、焦る必要もありません。
あなたがご自身のペースで、お金のことや将来のことを考えるきっかけになれば幸いです。気になることがあれば、またいつでもこのページに戻ってきてください。