- 収入保障保険を検討中だが、デメリットが気になる
- 収入保障保険の基本的な仕組み
- 収入保障保険の主なデメリット
- 必要性は家計・家族状況・価値観で変わります。
- 制度や税制は変更される可能性があります。
- 具体的な判断は公的情報や契約条件の確認が前提です。
収入保障保険を検討中だが、デメリットが気になる

「収入保障保険を勧められたが、本当に必要なのか」「デメリットを理解してから判断したい」と考える方は多いのではないでしょうか。保険選びでは、メリットだけでなくデメリットも含めて検討することが大切です。
この記事では、収入保障保険の基本的な仕組みから、検討時に知っておきたいデメリット、他の保険との比較する際の視点ポイントまでを整理します。また、公的保障との関係性も含めて、判断に必要な情報をお伝えします。
ただし、保険の必要性や適切な保障額は、年齢・家族構成・収入状況により大きく異なります。個別の状況により判断は異なることをご理解ください。
収入保障保険の基本的な仕組み
収入保障保険とは
収入保障保険は、被保険者が死亡または高度障害状態になった場合に、保険金を年金形式で受け取れる生命保険です。一般的な定期保険が一括で保険金を受け取るのに対し、収入保障保険は毎月一定額を継続的に受け取る仕組みになっています。
最大の特徴は「逓減型」の保障構造です。契約時から満期までの残り期間が短くなるにつれて、受け取れる保険金総額が減少します。これは時間経過とともに必要な保障期間が短くなるためで、子どもの成長に伴い必要保障額が減少する家庭に合理的な設計となっています。
保険金の受け取り方法
収入保障保険では、保険金の受け取り方法を選択できます:
- 年金形式:毎月一定額を継続的に受け取り
- 一時金形式:まとまった金額を一括で受け取り
ただし、一時金で受け取る場合は年金形式で受け取る場合の総額より少なくなることが一般的です。割引率は60〜80%程度になる場合があります。この幅は保険会社の算定方法や残存保障期間の長さ、商品設計の違いにより異なります。
保障期間と最低保証期間
収入保障保険の保障期間は、契約時に設定した満了年齢(例:65歳)まで続きます。また、多くの商品では「最低保証期間」が設定されており、満了直前に保険事故が発生した場合でも、一定期間(通常2年または5年)は年金を受け取れる仕組みになっています。
収入保障保険の主なデメリット

解約返戻金がない、または少ない
収入保障保険の大きなデメリットの一つが、解約返戻金がない、または非常に少ないことです。これは「掛け捨て型」の保険であるためで、保険期間中に保険事故が発生しなければ、支払った保険料は戻ってきません。
貯蓄性を重視する方や、将来的に保険料を回収したいと考える方には大きなデメリットとなります。一方で、この仕組みにより保険料を安く抑えることができているとも言えます。
保障額が年々減少する逓減型構造
収入保障保険は逓減型のため、契約から時間が経過するほど受け取れる保険金総額が減少します。例えば、30歳で加入し65歳満了の契約の場合:
- 30歳時点で死亡:35年間分の年金を受給(保険金総額が最大)
- 50歳時点で死亡:15年間分の年金を受給(保険金総額が減少)
この構造により、加入後期に保険事故が発生した場合の保障が手薄になる可能性があります。定額の保障を求める場合は、定期保険の方が適している場合もあります。
保険料の更新時上昇(更新型の場合)
更新型の収入保障保険では、更新のたびに保険料が上昇します。これは被保険者の年齢上昇に伴うリスク増加を反映したものですが、家計への負担が重くなる可能性があります。
更新と満了の違いを理解することも重要です:
- 年満了:契約から一定の年数が経過したら満了(例:10年満了=契約から10年で保障終了)
- 歳満了:被保険者が一定の年齢に達したら満了(例:65歳満了=被保険者が65歳になったら保障終了)
インフレリスクへの対応が限定的
収入保障保険の年金額は契約時に固定されるため、長期間にわたるインフレ(物価上昇)により実質的な保障価値が目減りする可能性があります。特に保障期間が長期にわたる場合は、このリスクを考慮する必要があります。
他の保険との比較する際の視点ポイント
定期保険との比較する際の視点
| 項目 | 収入保障保険 | 定期保険 |
|---|---|---|
| 保障構造 | 逓減型(年々減少) | 定額型(一定額) |
| 受取方法 | 年金形式または一時金 | 一時金のみ |
| 保険料水準 | 比較的安い | やや高い |
| 家計管理 | 毎月受給で管理しやすい | 一括受給で運用が必要 |
※保険料は同条件での比較する際の視点。実際の金額は年齢・保障額・保険会社により異なります
収入保障保険は定期保険と比較する際の視点して保険料が安い傾向にあります。これは逓減型の保障構造により、保険会社のリスクが時間経過とともに減少するためです。
保険料の具体例
30歳男性、月額15万円保障、65歳満了の場合の保険料目安:
- 収入保障保険:月額3,000〜4,500円程度
- 定期保険(同等保障額):月額4,000〜6,000円程度
ただし、これらはあくまで参考値です。実際の保険料は以下の要因により大きく異なります:
- 喫煙の有無:非喫煙者割引がある商品では大きく差が出る
- 健康状態:告知内容により標準体・優良体などの引受条件が変わる
- 職業リスク:危険職種の場合は割増保険料が適用される場合がある
- 保険会社・商品設計の違い:同条件でも会社により保険料は異なる
公的保障との関係性

遺族年金制度との関係
収入保障保険を検討する際は、公的な遺族年金制度との関係を理解することが重要です[1]:
- 遺族基礎年金:子どもがいる遺族に支給される
- 遺族厚生年金:会社員・公務員の遺族に支給される
これらの公的保障でカバーされる部分と、民間保険で補う部分の関係を明確にすることで、適切な保障額を検討できます。
生命保険料控除の活用
収入保障保険の保険料は、生命保険料控除の対象となります[2]。年間の所得税・住民税の軽減効果があるため、実質的な保険料負担を抑えることができます。
検討時の判断ポイント
- 収入保障保険が適している
- 子育て世帯で、時間経過とともに必要保障額が減少する
- 保険料を抑えながら死亡保障を確保したい
- 年金形式での受け取りを希望する
- 貯蓄性よりも保障性を重視する
当てはまるほど、必要性が高くなる可能性があります。
収入保障保険が適している場合
- 子育て世帯で、時間経過とともに必要保障額が減少する
- 保険料を抑えながら死亡保障を確保したい
- 年金形式での受け取りを希望する
- 貯蓄性よりも保障性を重視する
慎重に検討すべき場合
- 一定額の保障を長期間維持したい
- 解約返戻金による貯蓄効果を期待する
- まとまった資金が必要になる可能性が高い
- 保険料の更新時上昇を避けたい
他の選択肢との組み合わせ
収入保障保険単体ではなく、他の保障との組み合わせを検討することも重要です:
- 定期保険との組み合わせ:一時金需要と継続的な生活費の両方をカバー
- 終身保険との組み合わせ:貯蓄性と保障性のバランスを取る
- 公的保障の充実:まず遺族年金などの公的保障を理解してから民間保険を検討
まとめ

収入保障保険は、逓減型の保障構造により保険料を抑えながら死亡保障を確保できる保険です。主なデメリットとして、解約返戻金がない、保障額が年々減少する、インフレリスクがあるなどが挙げられます。
一方で、子育て世帯の保障ニーズに合った合理的な仕組みでもあり、定期保険と比較する際の視点して保険料が安い傾向にあります。重要なのは、公的保障との関係性を理解し、ご自身の家族構成や保障ニーズに合った選択をすることです。
ただし、状況によって考え方は変わります。年齢・家族構成・収入状況・価値観により、最適な保障内容は大きく異なるためです。
より具体的な比較検討の方法は、別の記事で詳しく解説しています。ご自身の状況に当てはめた保障設計については、さらに詳しい情報をご覧ください。