団信とは?わかりやすく住宅ローンの保険を整理する

本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の状況により最適な判断は異なります。必要に応じて公的情報や専門家へご確認ください。

この記事で分かること
  • 住宅ローンを借りる時に聞く「団信」
  • 団信の基本知識
  • 団信の種類と特徴

住宅ローンを借りる時に聞く「団信」とは?

住宅ローンを借りる時に聞く「団信」とは?

住宅ローンを検討している方の多くが「団信って何ですか?」「入らなければいけないのでしょうか?」といった疑問を持たれます。

団信は住宅ローンと密接に関わる保険制度で、借りる人の万が一の際に重要な役割を果たします。この記事では、団信の基本的な仕組みと考え方について整理していきます。

ただし、住宅ローンの条件や家庭の状況により、団信の選び方や考え方は変わることも理解しておきましょう。

団信の基本知識

団信とは何か

団信とは「団体信用生命保険」の略称で、住宅ローンを借りる人が加入する生命保険です。金融機関が保険契約者となり、住宅ローンの債務者(借りる人)が被保険者となる仕組みです。

団信の最も基本的な保障内容は、住宅ローンの債務者が死亡または高度障害状態になった場合に、**残りの住宅ローン債務が保険金によって完済される**ことです。

団信の加入状況

住宅金融支援機構の調査によると、住宅ローン利用者の**約9割以上**が団信に加入しています[1]。多くの金融機関では、住宅ローンの融資条件として団信への加入を必須としているためです。

保険料の負担者と金額

一般的な団信の保険料は**金融機関が負担**し、借り手の直接的な保険料負担はありません。保険料相当額は住宅ローンの金利に含まれている形になります。

ただし、がん保障や三大疾病保障などの特約を付ける場合は、**金利に年0.1〜0.3%程度の上乗せ**が一般的です[1]。例えば3,000万円のローンの場合、年0.2%の上乗せで年間6万円程度の負担増となります。

保障期間と加入条件

団信の保障期間は**住宅ローンの完済まで**です。ローンを完済すると自動的に保障も終了します。

加入時には健康状態の告知が必要で、告知内容によっては加入できない場合もあります。告知項目は一般的に過去3年以内の病歴や現在の健康状態について問われます。

団信の種類と特徴

団信の種類と特徴
種類 保障内容 保険料負担 特徴
一般団信 死亡・高度障害 金融機関負担 基本的な保障
がん保障特約付団信 上記+がん診断 金利+0.1〜0.2% がん診断時に債務免除
三大疾病保障特約付団信 上記+三大疾病 金利+0.2〜0.3% がん・心疾患・脳血管疾患をカバー
八大疾病保障特約付団信 上記+その他疾病 金利+0.3%程度 より幅広い疾病をカバー

※金利上乗せ幅は金融機関により異なります。また、保障内容の詳細は各金融機関の約款をご確認ください

支払条件の違いに注意

特約付きの団信では、保険金が支払われる条件が金融機関によって異なります。例えば、がん保障では「診断確定時」90日経過後」など、支払いタイミングに違いがあります。

また、就業不能状態の定義も「働けない期間が12ヶ月継続」「医師の診断書による認定」など、各社で基準が異なるため、約款の確認が重要です。

前提・注意
  • 必要性は家計・家族状況・価値観で変わります。
  • 制度や税制は変更される可能性があります。
  • 具体的な判断は公的情報や契約条件の確認が前提です。

団信を考える時のポイント

既存の生命保険との関係

団信に加入することで、住宅ローン分の死亡保障は確保されます。そのため、既存の生命保険の保障額を見直すことも考えられます。

例えば、3,000万円の住宅ローンがある場合、団信により住宅費用分の保障は確保されるため、その分の死亡保険金額を減らすという考え方もあります。一方で、住宅ローン完済後は団信の保障がなくなることも考慮が必要と感じる人もいます。

健康状態による加入可否

団信に加入できない場合の選択肢として、以下が考えられます:

  • ワイド団信(引受基準緩和型)への加入検討
  • 団信加入不要な住宅ローン商品の利用
  • 民間の生命保険での代替保障の検討

ワイド団信は一般の団信より告知項目が緩和されていますが、**金利が年0.2〜0.3%程度上乗せ**される場合が多いです。

特約の必要性

がん保障や疾病保障の特約については、以下の視点で検討します:

  • 家計の収入構造(主たる稼ぎ手かどうか)
  • 既存の医療保険・がん保険の保障内容
  • 金利上乗せによる総負担額
  • 公的保障(傷病手当金等)でのカバー範囲

会社員の場合、病気で働けなくなった際は傷病手当金として**標準報酬月額の30分の1の3分の2**(おおよそ給与の3分の2程度)が**通算1年6ヶ月間**支給されます。2022年1月の改正により、復職期間は支給日数にカウントされないため、復職後に再び働けなくなった場合も残りの期間を受給できます。

金利上乗せの影響

特約による金利上乗せの総額を具体的に計算してみることも重要です。

例:3,000万円35年ローン、金利0.2%上乗せの場合
総支払額は約120万円の増加となります。この金額で民間の医療保険やがん保険に加入した場合との比較検討も一つの考え方です。

まとめ

まとめ

団信は住宅ローンの債務者が死亡・高度障害になった際に、残債務を保険で完済する制度です。一般的な団信の保険料は金融機関が負担し、特約を付ける場合は金利上乗せが発生します。

団信の選び方は、既存の保険の保障内容、家計の収入構造、健康状態、金利負担などを総合的に考慮する必要があります。また、公的保障でカバーされる範囲も理解しておくことが大切です。

状況によって考え方は変わります。ご自身の住宅ローンの条件や家族構成に当てはめた具体的な検討方法については、さらに詳しい記事をご覧ください。

※個別の状況により判断は異なります。詳細な保障内容や条件については、各金融機関の説明資料や約款をご確認ください。