- 生命保険の見直しタイミングに迷う理由
- 見直しを検討すべき主なタイミング
- 見直しが必要かどうかの判断基準
生命保険の見直しタイミングに迷う理由

生命保険に加入してから時間が経つと、「今の保険で本当に大丈夫だろうか」「見直すべきタイミングなのかもしれない」と感じることがあります。しかし、具体的にいつ見直すべきなのか、どんな基準で判断すればいいのかわからず、結局そのまま放置してしまう方も多いのではないでしょうか。
生命保険の見直しタイミングは、ライフステージの変化、家計状況の変化、保険制度の変更など、様々な要因が関わってきます。この記事では、見直しを検討すべき具体的なタイミングと、その際の判断ポイントについて整理していきます。
この記事で分かること:
- 見直しを検討すべき主なタイミング
- 見直しが必要かどうかの判断基準
- タイミング別の見直しポイント
- 見直しを避けた方がいい場合
なお、最適な見直しタイミングは年齢、家族構成、収入状況により大きく異なることをご理解ください。
見直しを検討すべき主なタイミング
- ライフステージの変化時
- 家計状況の変化時
- 収入増加時:保障内容の充実、貯蓄性商品への転換検討
- 収入減少時:保険料負担の軽減、必要最小限の保障への見直し
- 支出増加時:家計に占める保険料の割合見直し
当てはまるほど、必要性が高くなる可能性があります。
ライフステージの変化時
生命保険の見直しを検討すべき最も重要なタイミングは、ライフステージが変化したときです。家族構成や生活環境の変化により、必要な保障内容が大きく変わるためです。
| ライフステージの変化 | 保障見直しのポイント | 検討すべき内容 |
|---|---|---|
| 結婚 | 配偶者の保障追加 | 死亡保障の増額、医療保障の見直し |
| 出産・子育て開始 | 教育費・養育費の確保 | 死亡保障の大幅増額、学資保険の検討 |
| 住宅購入 | 住宅ローンとの関係整理 | 団信との重複確認、保障額の調整 |
| 子どもの独立 | 必要保障額の減少 | 死亡保障の減額、老後資金準備への転換 |
| 退職・定年 | 収入減少への対応 | 保険料負担の軽減、医療保障の充実 |
特に重要なタイミングは出産時です。子どもが生まれると、教育費として一人当たり約1,000万円から2,000万円程度の資金が必要になると言われています。この期間は死亡保障を手厚くする一方、子どもが独立した後は保障を縮小することで保険料負担を軽減できます。
家計状況の変化時
収入や支出の状況が大きく変わったときも、見直しのタイミングです。
- 収入増加時:保障内容の充実、貯蓄性商品への転換検討
- 収入減少時:保険料負担の軽減、必要最小限の保障への見直し
- 支出増加時:家計に占める保険料の割合見直し
一般的に、家計に占める保険料の割合は手取り収入の**5〜10%程度**が目安とされています。この範囲を大きく超える場合は、保障内容の見直しを検討することを考え方の一例します。
保険契約上の節目
契約から一定期間が経過したタイミングでの見直しも重要です。
- 更新時期:定期保険の更新により保険料が上がる前
- 払込満了時:終身保険の保険料払込が終了するタイミング
- 契約から10年経過時:ライフスタイルや保険商品の変化を確認
更新型の定期保険では、更新のたびに保険料が上昇します。例えば、30歳で加入した10年更新の定期保険は、40歳、50歳と更新するたびに保険料が大幅に上がるため、更新前に他の選択肢を検討することが重要です。
見直しが必要かどうかの判断基準

保障内容の過不足チェック
現在の保障が適切かどうかを判断するための基準を整理します。
| 保障種類 | 判断基準 | 過不足の目安 |
|---|---|---|
| 死亡保障 | 遺族の生活費+教育費-公的保障 | 年収の5〜10倍程度が一般的 |
| 医療保障 | 高額療養費制度を考慮した自己負担額 | 入院日額5,000〜10,000円程度 |
| がん保障 | 治療期間中の収入減少分 | 診断給付金100〜300万円程度 |
※保障額は年齢、家族構成、収入により大きく異なります
死亡保障の必要額計算例:
30歳会社員、配偶者・子ども2人の場合:
- 遺族の生活費:月25万円×12ヶ月×25年=7,500万円
- 教育費:1,500万円×2人=3,000万円
- 遺族年金(概算):年150万円×25年=3,750万円
- 必要保障額:7,500万円+3,000万円-3,750万円=**6,750万円**
保険料負担の妥当性チェック
同じ保障内容でも、保険料は加入時期や商品により大きく異なります。特に以下の場合は見直しを検討する価値があります。
- 加入から10年以上経過している
- 更新により保険料が大幅に上昇する
- 家計に占める保険料の割合が10%を超えている
- 類似商品と比較する際の視点して保険料が高い
公的保障制度の活用状況
民間保険を検討する前に、公的保障制度でカバーされる部分を正確に把握することが重要です。
遺族年金の概要:
- 遺族基礎年金:子どものいる配偶者に年額約78万円+子の加算[1]
- 遺族厚生年金:会社員の遺族に、厚生年金加入期間に応じて支給[1]
高額療養費制度:
医療費が月額上限を超えた場合に払い戻しを受けられます。例えば、年収約370万円〜770万円の方の場合、月の自己負担上限額は**80,100円+(医療費-267,000円)×1%**となります[2]。
- 必要性は家計・家族状況・価値観で変わります。
- 制度や税制は変更される可能性があります。
- 具体的な判断は公的情報や契約条件の確認が前提です。
タイミング別の具体的な見直しポイント
20代・30代の見直しポイント
この年代は結婚、出産、住宅購入など、ライフステージの変化が多い時期です。
- 独身時代:医療保障中心、死亡保障は最小限
- 結婚時:配偶者の収入状況に応じて死亡保障を検討
- 出産時:死亡保障の大幅増額、学資保険の検討
30歳男性の保険料例(月額10万円の収入保障保険、65歳満了の場合):**月額2,500〜3,500円程度**が目安です。ただし、喫煙の有無や健康状態、職業などにより実際の保険料は異なります。
40代・50代の見直しポイント
教育費負担が重くなる一方、老後資金の準備も考える必要がある年代です。
- 教育費ピーク時:保険料負担の軽減を検討
- 収入ピーク時:老後資金準備のための貯蓄性商品検討
- 健康状態の変化:医療保障の充実、新規加入の検討
この年代では、定期保険の更新により保険料が大幅に上昇するケースが多いため、終身保険への転換や保障額の見直しが重要になります。
60代以降の見直しポイント
退職により収入が減少する一方、医療費負担が増加する可能性があります。
- 退職前:保険料負担の軽減、払済保険への変更検討
- 退職後:医療保障の充実、相続対策としての活用
見直しを避けた方がいい場合

すべてのタイミングで見直しが必要というわけではありません。以下の場合は慎重に判断することが重要です。
健康状態に不安がある場合
新たに保険に加入する際は健康告知が必要と感じる人もいます。健康状態によっては以下のリスクがあります。
- 新規加入を断られる可能性
- 特別条件(保険料割増、特定疾病不担保)での加入
- 現在の保険を解約後、新規加入できないリスク
持病がある方は、現在の保険を維持することも重要な選択肢です。
加入から間もない場合
生命保険には以下の特徴があるため、短期間での見直しは不利になる場合があります。
- 解約返戻金:加入初期は払込保険料を大幅に下回る
- 契約初期費用:加入時の諸費用が保険料に含まれている
- 年齢上昇:年齢が上がることで新契約の保険料が高くなる
一般的に、加入から**5年未満**での見直しは慎重に検討することを考え方の一例します。
保険料控除の活用状況
生命保険料控除により、年間最大**12万円**まで所得控除を受けられます[1]。現在の契約で控除枠を有効活用している場合、見直しにより控除額が減少する可能性も考慮が必要と感じる人もいます。
まとめ
生命保険の見直しタイミングは、ライフステージの変化、家計状況の変化、契約上の節目など、様々な要因で決まります。特に重要なのは、結婚・出産・住宅購入・子どもの独立・退職といった**人生の大きな転換点**です。
見直しの判断基準としては、保障内容の過不足、保険料負担の妥当性、公的保障制度の活用状況を総合的に検討することが重要です。一方で、健康状態に不安がある場合や加入から間もない場合は、見直しを避けた方がよいケースもあります。
ただし、状況によって考え方は変わります。年齢、家族構成、収入状況、健康状態などにより、最適なタイミングは人それぞれ異なるためです。
より具体的な見直し方法や、ご自身の状況に応じた判断基準については、別の記事で詳しく解説しています。