- 終身保険と定期保険
- 保障期間の違いから考える
- 保険料負担の違いから考える
終身保険と定期保険、どちらを選ぶべきか迷う方へ

生命保険を検討する際、終身保険と定期保険のどちらがよいか迷う方は多いのではないでしょうか。「一生涯保障される終身保険の方が安心?」「保険料の安い定期保険で十分?」といった疑問を抱く方も少なくありません。
実際のところ、終身保険と定期保険にはそれぞれ異なる特徴があり、どちらが適しているかは個々の状況や考え方によって変わります。この記事では、両者の違いを整理し、あなたが判断する際の視点をお伝えします。
保障期間の違いから考える
終身保険と定期保険の最も大きな違いは、保障期間にあります。
終身保険の保障期間
終身保険は、その名の通り一生涯にわたって保障が続きます[1]。保険料を払い続ける限り、または払込期間満了後も、被保険者が亡くなるまで保障が継続されます。
この特徴から、「将来の保障を傾向として残したい」「いつ何が起きても遺族に保険金を残したい」と考える方には適している選択肢といえます。
定期保険の保障期間
一方、定期保険は一定期間のみの保障となります[1]。保障期間の設定方法には以下の2つがあります:
- 年満了:契約から一定の年数が経過したら満了(例:10年満了=契約から10年で保障終了)
- 歳満了:被保険者が一定の年齢に達したら満了(例:65歳満了=65歳で保障終了)
具体例として、30歳で加入した場合:
- 10年満了なら40歳で保障終了
- 65歳満了なら65歳で保障終了
定期保険は「子どもが独立するまで」「住宅ローンの返済期間中」など、特定の期間に大きな保障が必要なケースに適しています。
どちらを選ぶかの判断ポイント
保障期間の観点から考えると:
- 生涯にわたる保障を重視する場合:終身保険という選択肢があります
- 必要な期間だけ効率的に保障したい場合:定期保険を検討する余地があります
- ライフステージに応じて見直したい場合:定期保険の方が柔軟性があります
保険料負担の違いから考える

保険料の水準も、両者を比較する際の視点する重要な視点です。
終身保険の保険料特徴
終身保険の保険料は、同じ保障額であれば定期保険より高くなります。例えば、30歳男性が死亡保険金1,000万円の終身保険に加入する場合、月額15,000〜25,000円程度が目安となります。ただし、実際の保険料は喫煙の有無や健康状態、保険会社により異なります。
終身保険の保険料が高い理由は:
- 一生涯の保障を提供するため
- 解約返戻金の積立部分が含まれるため
- 将来の保険金支払いが確実であるため
定期保険の保険料特徴
定期保険の保険料は、同じ保障額なら終身保険より大幅に安くなります。30歳男性が死亡保険金1,000万円、65歳満了の定期保険に加入する場合、月額2,500〜4,000円程度が目安です。
ただし、定期保険には更新時の保険料上昇という注意点があります[1]。10年更新型の場合、更新のたびに年齢に応じて保険料が上がり、一般的に更新可能年齢の上限は80歳程度に設定されています。
保険料負担の判断ポイント
- 月々の保険料負担を抑えたい場合:定期保険という選択肢があります
- 保険料の変動を避けたい場合:終身保険を検討する余地があります
- 家計の変化に応じて調整したい場合:定期保険の方が見直しやすいといえます
資産性・解約返戻金の違いから考える
終身保険と定期保険では、解約時の取り扱いが大きく異なります。
終身保険の解約返戻金
終身保険には解約返戻金があり、長期間継続することで払込保険料総額に近い、または上回る金額が戻ってくる商品もあります。返戻率は商品や経過年数により異なりますが、20〜30年継続した場合に90〜110%程度となる商品が一般的です。
この特徴から、終身保険は「保障と貯蓄の両方の機能」を求める方に適しているといえます。
定期保険の解約返戻金
定期保険は、基本的に解約返戻金がない、または極めて少額に設定されています。これは「掛け捨て」と呼ばれる仕組みで、保険料は純粋に保障のためのコストとなります。
資産性の判断ポイント
- 保障と貯蓄を一体で考えたい場合:終身保険という選択肢があります
- 保険と投資を分けて考えたい場合:定期保険で保障を確保し、差額を他の金融商品で運用する方法もあります
- 将来の解約可能性がある場合:終身保険の方が解約時の損失を抑えられる可能性があります
ケース別の考え方

- 子育て世代である
- 必要保障額が大きい期間:定期保険で効率的にカバー
- 最低限の生涯保障:終身保険で確保
- 両者を組み合わせる方法も検討できます
- 独身である
当てはまるほど、必要性が高くなる可能性があります。
ここまでの比較する際の視点軸を踏まえ、状況別の判断ポイントを整理します。
子育て世代の場合
子どもが小さい時期は大きな保障が必要な一方、将来的に必要保障額は減少していきます。このような場合:
- 必要保障額が大きい期間:定期保険で効率的にカバー
- 最低限の生涯保障:終身保険で確保
- 両者を組み合わせる方法も検討できます
独身の場合
扶養家族がいない場合、死亡保障の必要性は相対的に低くなります:
- 葬儀費用程度の保障:終身保険で準備
- 当面の保障は不要:保険加入を見送る選択肢もあります
- 将来の結婚・出産に備える:その時点で定期保険を検討
50代以降の場合
子どもが独立し、住宅ローンも完済に近づく時期:
- 大きな保障は不要:定期保険を減額または解約
- 配偶者への保障:終身保険で最低限を確保
- 相続対策:終身保険の活用も選択肢の一つです
税制上の取り扱い
終身保険・定期保険ともに、生命保険料控除の対象となります[2]。年間払込保険料に応じて、所得税で最大40,000円、住民税で最大28,000円の所得控除を受けられます。
また、死亡保険金を受け取る際は:
- 相続税の対象:みなし相続財産として扱われます
- 非課税枠の適用:500万円×法定相続人数まで非課税
- 終身保険・定期保険で税制上の違いはありません
- 必要性は家計・家族状況・価値観で変わります。
- 制度や税制は変更される可能性があります。
- 具体的な判断は公的情報や契約条件の確認が前提です。
まとめ

終身保険と定期保険の違いを、保障期間・保険料・資産性の3つの軸で整理しました。どちらが適しているかは、あなたの価値観や現在の状況により変わります。
今すぐ結論を出す必要はありません。まずは、ご自身にとって何が最も重要かを整理することから始めてみてください。保障期間を重視するのか、保険料負担を抑えたいのか、資産性を求めるのか。これらの優先順位が明確になれば、自ずと適した選択肢が見えてくるでしょう。
また、焦らずに、ご自身のペースで検討してください。保険は長期間にわたる契約ですので、十分に納得してから決めることが大切です。
より詳しい情報が必要な場合は、ファイナンシャルプランナー(FP)への相談も一つの方法です。FPへの相談は情報収集であり、その場で決める必要はありません。相談してみて「違うな」と感じたら断って構いませんし、複数の保険相談窓口に相談して比較する際の視点することで、より納得した選択ができます。
※個別の状況により適切な判断は異なります。具体的な保険選びについては、専門家にご相談ください。