- 終身保険を検討する際に気になるメリット・デメリット
- 終身保険の基本的な仕組み
- 終身保険のメリット
- 必要性は家計・家族状況・価値観で変わります。
- 制度や税制は変更される可能性があります。
- 具体的な判断は公的情報や契約条件の確認が前提です。
終身保険を検討する際に気になるメリット・デメリット

終身保険への加入を考えているものの、「本当に必要なのか」「どんなメリット・デメリットがあるのか」と迷われる方は多いのではないでしょうか。終身保険は一生涯の保障と貯蓄機能を兼ね備えた保険ですが、その分保険料も高くなりがちで、慎重な検討が必要と感じる人もいます。
この記事では、終身保険の基本的な仕組みから、主なメリット・デメリット、そして判断する際のポイントまでを整理します。ただし、終身保険が適しているかどうかは、年齢・家族構成・経済状況により大きく異なることを前提としてお読みください。
終身保険の基本的な仕組み
終身保険とは、被保険者が亡くなるまで保障が継続する生命保険です。保険料の一部が積み立てられるため、解約時には解約返戻金を受け取ることができます。
終身保険の主な特徴
- 保障期間:一生涯(被保険者の死亡まで)
- 保険料:加入時から変わらない(平準保険料)
- 解約返戻金:保険料の一部が積み立てられ、解約時に受け取り可能
- 保険金の受取:一時金形式が一般的(商品により年金形式も選択可能)
定期保険が「掛け捨て」であるのに対し、終身保険は「貯蓄型」と呼ばれることが多いのは、この解約返戻金があるためです。
終身保険のメリット

1. 一生涯の死亡保障
終身保険の最大のメリットは、保障が一生涯続くことです。定期保険のように満期がないため、高齢になって他の保険に加入しにくくなった場合でも、保障を継続できます。
特に以下のような方には大きなメリットとなります:
- 相続対策を考えている方
- 葬儀費用などの最終費用を準備したい方
- 生涯にわたって家族に保障を残したい方
2. 解約返戻金による資金準備
終身保険では、保険料の一部が積み立てられるため、必要に応じて解約して資金を受け取ることができます。教育資金や老後資金など、将来の資金需要に対応できる柔軟性があります。
ただし、**早期解約では元本割れする**ことが一般的です[1]。多くの終身保険では、加入から10~15年程度は解約返戻金が払込保険料総額を下回る設計となっています。
3. 税制上の優遇措置
終身保険の保険料は生命保険料控除の対象となり、所得税・住民税の軽減効果があります[2]。年間の控除額には限度がありますが、長期間にわたって節税効果を享受できます。
また、死亡保険金には相続税の非課税枠(法定相続人数×500万円)があり、相続対策としても活用されています。
4. 保険料が変わらない安心感
終身保険は加入時の保険料が一生涯変わりません。若いうちに加入すれば、その保険料水準を維持できるため、家計の長期的な計画が立てやすくなります。
終身保険のデメリット
1. 保険料の負担が重い
終身保険の最大のデメリットは、保険料の高さです。同じ保険金額の定期保険と比べると、数倍から十数倍の保険料となることも珍しくありません。
**30歳男性、死亡保険金1,000万円の場合の保険料目安**:
- 定期保険(10年更新):月額2,000~3,000円程度
- 終身保険:月額20,000~25,000円程度[1]
※上記はあくまで参考値です。実際の保険料は、喫煙の有無・健康状態・職業・保険会社の商品設計により異なります。
2. 早期解約時の元本割れリスク
終身保険は長期契約を前提とした商品設計のため、早期に解約すると大きく元本割れします。一般的に、払込保険料総額を上回る解約返戻金を受け取るには、**加入から10~20年程度の期間**が必要と感じる人もいます[1]。
家計が苦しくなって保険料の支払いが困難になった場合、解約による損失が大きくなる可能性があります。
3. インフレリスク
終身保険の保険金額は契約時に固定されます。長期間にわたってインフレが進行した場合、将来受け取る保険金の実質的な価値が目減りする可能性があります。
例えば、現在の1,000万円と30年後の1,000万円では、購買力に大きな差が生じる可能性があります。
4. 資金の流動性が低い
終身保険に積み立てられた資金は、解約しない限り自由に引き出すことができません。急な資金需要に対応しにくく、他の投資機会があっても資金を振り向けることが困難です。
一部の商品では契約者貸付制度がありますが、利息がかかるため実質的なコストが発生します。
終身保険を検討する際の判断ポイント

- 1. 保障の必要性と期間
- 2. 家計への影響
- 保険料を支払っても生活に余裕があるか
- 他の貯蓄や投資に回す資金を確保できるか
- 教育費や住宅ローンなど、他の支出との優先順位はどうか
当てはまるほど、必要性が高くなる可能性があります。
1. 保障の必要性と期間
まず考えるべきは、「一生涯の死亡保障が本当に必要か」という点です。
| 状況 | 終身保険の適性 | 理由 |
|---|---|---|
| 子どもが独立済み | 検討の余地あり | 相続対策や葬儀費用準備として |
| 子育て中の家庭 | 慎重に検討 | 高額な保険料が家計を圧迫する可能性 |
| 単身者 | 必要性は限定的 | 死亡保障の必要性が低い |
2. 家計への影響
終身保険の保険料は家計の大きな負担となります。以下の点を確認しましょう:
- 保険料を支払っても生活に余裕があるか
- 他の貯蓄や投資に回す資金を確保できるか
- 教育費や住宅ローンなど、他の支出との優先順位はどうか
**目安として、保険料は手取り収入の10~15%以内**に抑えることが推奨されています。終身保険だけでこの上限に近づく場合は、慎重な検討が必要と感じる人もいます。
3. 他の選択肢との比較する際の視点
終身保険以外にも、死亡保障と資産形成を実現する方法があります:
| 選択肢 | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| 定期保険+投資 | コストが安く、運用の自由度が高い | 投資リスクがある、自分で管理が必要 |
| 収入保障保険 | 保険料が安く、必要保障額の減少に対応 | 貯蓄機能がない |
| 終身保険 | 保障と貯蓄が一体、確実性が高い | 保険料が高い、流動性が低い |
4. 税制メリットの活用度
生命保険料控除や相続税の非課税枠などの税制メリットを十分に活用できるかも重要な判断要素です。
ただし、解約返戻金を受け取る際は一時所得として課税される場合があります[2]。利益が50万円を超える場合は、超過分の2分の1が課税対象となります。
注意すべきポイント
保険金の請求について
保険金の支払請求には時効があります。一般的に、保険金を請求できることを知った日から3年間で時効となるため、必要な時には速やかに手続きを行うことが大切です。
商品選択時の確認事項
終身保険を検討する際は、以下の点を多くの場合確認しましょう:
- 解約返戻金の推移(何年後に元本を回復するか)
- 保険料払込期間(終身払い・有期払いの選択)
- 特約の内容と必要性
- 保険会社の財務健全性
まとめ

終身保険は一生涯の保障と貯蓄機能を兼ね備えた商品ですが、高い保険料と早期解約時の元本割れリスクというデメリットもあります。メリットを享受するには、長期間にわたって保険料を支払い続けられる家計の余裕が前提となります。
特に重要なのは、**一生涯の死亡保障が本当に必要か**という点と、**高い保険料が家計に与える影響**です。子育て期間中は定期保険で必要な保障を確保し、子どもの独立後に終身保険を検討するという段階的なアプローチも考えられます。
状況によって考え方は変わりますし、ここから先は人によって判断が分かれる部分も多くあります。より具体的な比較検討の方法や、ご自身の状況に応じた選択肢については、さらに詳しい記事で整理していきます。
※個別の状況により判断は異なります。具体的な保険選択については、専門家にご相談されることを考え方の一例します。