- 住宅ローンの団体信用生命保険料について疑問に思うこと
- 団体信用生命保険の基本的な仕組み
- 保険料の金額と上乗せ金利の考え方
住宅ローンの団体信用生命保険料について疑問に思うこと

住宅ローンを検討する際、「団体信用生命保険(団信)の保険料は誰が払うの?」「保険料はいくらかかるの?」といった疑問を持つ方は多いでしょう。
団信は住宅ローンと密接に関わる保険制度ですが、一般的な生命保険とは保険料の仕組みが大きく異なります。この記事では、団信の保険料負担者や金額の決まり方について基本的な仕組みを整理します。
ただし、金融機関や住宅ローンの種類により取り扱いが異なる場合があることを前提としてお読みください。
団体信用生命保険の基本的な仕組み
団体信用生命保険とは
団体信用生命保険(団信)は、住宅ローンの債務者が死亡または高度障害状態になった場合に、保険金でローン残高を完済する保険です。
一般的な生命保険との大きな違いは、保険金の受取人が遺族ではなく金融機関である点です。保険金は直接ローン残高の返済に充てられ、遺族はローンの支払義務から解放されます。
保険料の負担者
団信の保険料は、**一般的に金融機関が負担**します。借入者が直接保険料を支払うケースは少なく、多くの住宅ローンでは金融機関が保険料を負担し、その分を住宅ローン金利に含めて設定しています。
つまり、借入者は保険料として別途支払いをするのではなく、保険料相当額が組み込まれた金利でローンを利用することになります。
フラット35の場合の特徴
住宅金融支援機構のフラット35では、団信への加入は任意となっています[1]。加入する場合は借入者が保険料を負担し、毎年保険料を支払う仕組みです。
この場合、保険料は住宅ローン残高に応じて毎年変動し、ローン残高が減少するにつれて保険料も減少します。
保険料の金額と上乗せ金利の考え方

一般的な住宅ローンの場合
多くの民間金融機関では、団信の保険料を金利に含めて設定しているため、借入者が保険料額を直接意識することはありません。
ただし、特約付きの団信(3大疾病保障付きやワイド団信など)を選択する場合は、**年0.2~0.3%程度の金利上乗せ**が一般的です。
| 団信の種類 | 金利上乗せ | 保障内容 |
|---|---|---|
| 一般団信 | なし(金利に含まれる) | 死亡・高度障害 |
| 3大疾病保障付き | 年0.2~0.3%程度 | 死亡・高度障害+がん・急性心筋梗塞・脳卒中 |
| ワイド団信 | 年0.2~0.3%程度 | 死亡・高度障害(引受基準緩和型) |
※金利上乗せ幅は金融機関により異なります
金利上乗せの影響額
金利上乗せが月々の返済額に与える影響を具体例で見てみましょう。
**借入額3,000万円、返済期間35年、元利均等返済の場合:**
- 金利1.0%の場合:月額返済額 約84,700円
- 金利1.3%の場合(0.3%上乗せ):月額返済額 約87,500円
- 月額差額:約2,800円、総返済額差額:約118万円
上乗せ金利0.3%でも、35年間では100万円を超える負担増となるため、特約付き団信を選択する際は保障内容と負担額を慎重に比較する際の視点することが重要です。
団信保険料と税制上の取り扱い
生命保険料控除の適用外
団信の保険料は、**生命保険料控除の対象外**です[1]。一般的な生命保険では年間保険料に応じて所得控除を受けられますが、団信では控除を受けることができません。
これは、団信の保険料を実質的に金融機関が負担しており、借入者が直接保険料を支払っていないためです。フラット35のように借入者が直接保険料を支払う場合でも、保険金の受取人が金融機関であることから控除対象外となります。
住宅ローン控除との関係
団信保険料相当額が金利に含まれている場合でも、住宅ローン控除の計算には影響しません。住宅ローン控除は年末のローン残高に基づいて計算されるため、金利に保険料が含まれているかどうかは控除額に関係しません。
- 必要性は家計・家族状況・価値観で変わります。
- 制度や税制は変更される可能性があります。
- 具体的な判断は公的情報や契約条件の確認が前提です。
保険料を考慮した住宅ローン選びのポイント

総合的なコストで比較する際の視点する
住宅ローンを比較する際は、基本金利だけでなく特約付き団信の上乗せ金利も含めた総合的なコストで判断することが大切です。
例えば、A銀行の基本金利が低くても特約の上乗せ金利が高い場合、B銀行の方が総合的に有利になるケースもあります。
保障内容と保険料のバランス
特約付き団信を検討する場合は、以下の観点から保障の必要性を整理してみましょう:
- 既に加入している生命保険の保障内容
- 家族構成と必要保障額
- 健康状態と疾病リスク
- 金利上乗せによる総負担額
民間の生命保険との使い分け
団信は住宅ローン専用の保険のため、ローン完済後は保障が終了します。また、転職や借り換えの際には保障が継続されない場合もあります。
長期的な保障を考える場合は、団信と民間の生命保険を組み合わせて、それぞれの特徴を活かした保障設計を検討することも重要です。
まとめ
団信の保険料は一般的に金融機関が負担し、その分が住宅ローン金利に反映されています。特約付きの団信を選択する場合は年0.2~0.3%程度の金利上乗せが一般的で、35年間では100万円を超える負担増となる可能性があります。
また、団信の保険料は生命保険料控除の対象外となることも理解しておく必要があります。
ただし、保障内容や金利上乗せ幅は金融機関により異なり、**状況によって考え方は変わります**。住宅ローンの選択は金利だけでなく、団信の保障内容も含めた総合的な判断が求められます。
**より具体的な比較検討の方法は、別の記事で詳しく解説しています**。
※個別の状況により判断は異なります。具体的な保険料や保障内容については、各金融機関にご確認ください。